365 steps

【読書】それでも投資が必要なたった一つの理由【投資バカの思考法】

f:id:bodycoordinator:20190106072915j:image

 

先日、ひふみ投信のファンドマネージャーである藤野英人さん投資バカの思考法を読んだことを記事にしました。

 

 

基本的には、投資をするうえでの藤野さんご自身の考え方が述べられております。

 

その考え方が、これから先の不安定な未来を見るにあたって有効なのではないか、ということで7つの力を提案されていました。

 

詳しい内容はコチラに記事にしています。 

www.ngtrpt.com

 

記事にした以外に、なぜ私たちは投資をすべきであるのかが述べられておりました。

 

NISAやiDeCoといった言葉を聞く機会は増えておりますが、どうしてこうした制度が成立するのか、その理由が述べられている個所があったのです。

 

その記載が、非常に納得いくものであったため、備忘録としてまとめたいと思います。

 

 

2つの大きな蓄え

現在の日本においては、「家計」と「企業」に膨大な量のお金が貯めこまれているとのこと。

 

家計には、1600兆円の個人金融資産のなかで、870兆円の現金預金が貯めこまれています。

 

企業には、上場企業だけでも200兆円も貯めこまれていると。

 

1000兆円もの借金がある日本政府は、「家計」と「企業」に貯めこまれたお金を動かすことで借金を減らそうとしています。

 

f:id:bodycoordinator:20190106073333j:image

 

「増税」と「インフレ」

家計に対しては、「増税」と「インフレ」をもって動かそうとしています。

 

増税といえば、消費税は10%に上がることが予定されていますし、相続税の在り方も変更されています。

 

しかし、消費税は延期になるなど、国民は増税に敏感に反応するため、実施が難しいのが実情です。

 

一方、為替が1ドル80円から120円になり、円安となって円の価値が下がっても、政府への不満は増税の時ほどではありません。

 

そのため、政府は「物価が上がり、貨幣価値が下がるインフレの方が扱いやすい」と考えたのです。

 

日銀にお金を大量に発行させることで、市場に出回る円の価値を下げる金融政策として、インフレを引き起こそうとしています。

 

物価が上がることで、お金の価値は相対的に目減りするので、これによって借金の価値を下げようとしているのだとか。

 

それはつまり、「現金をたくさん持っている人が損をする」ことになっています。

 

これによって、現金を持つより、「投資」か「消費」へと行動を促すことが狙いです。

 

NISAやiDeCoといった制度改革も、貯蓄から投資へ移行させる政策の一環です。

 

こうした狙いのもと、現金の価値は実質3割下がったとも言われており、投資をしないことは現金での貯蓄が目減りするリスクを負っているのです。

 

 

「企業」と「投資家」

企業に対しては、機関投資家を利用して内部留保されている資産を動かそうとしています。

 

貯めこまれた資産を、従業員か株主に還元するか、設備投資に回すことによって、日本全体を活気づけようというのです。

 

ですから、企業と投資家を対話させ、積極的に投資家を関与させることを目論んでいます。

 

f:id:bodycoordinator:20190106073514j:image

 

アベノミクスの本質

こうした二つの取り組みは、株価が上がる要因となります。

 

株が値上がりすれば、相対的に現金の価値が下がるので、財政赤字が薄まる…というのがアベノミクスの本質です。

 

こうした取り組みにより、現金だけを持つ人と株式投資をする人の格差は広がるため、リスクをとってでも投資をした方が良いということです。

 

 

まとめ

以上が投資バカの思考法で述べられていた、投資が必要なたった一つの理由。

 

安倍政権が続く限り、アベノミクスが続く限り、私たちは現金だけを持っていても損をするばかりであるため、投資をした方が有利であるということでした。

 

私は、株式投資の経験はありますし、今現在も資産の35%弱は投資信託です。

 

10年以上前から始めていましたが、この本を読んで、投資をしておいて良かったなと思いました。

 

銀行預金の金利が低すぎるので、多少の足しになれば良いかなぐらいの軽い気持ちではありましたが、あながち間違いではありませんでした。

 

今後も勉強して、資産を積み重ねていこうと思います。

 

 

2019年は始まったばかりですが、株式相場は年末から不安定な値動きを見せていますね。

 

こうした状況において、「じゃあ株式投資を始めようかな」とはなかなかならないのが心理だと思います。

 

ただ、一方で不安定で値下がり傾向であるからこそ、買い時であるとも言え…。

 

どちらにせよ投資は個人の判断で行われるべきものでありますが、始めなければ分からないことも多いでしょう。

 

まだ投資をしたことのない方は、自分のリスク許容範囲を理解したうえで、投資信託あたりから開始されるのが良いのではないかなと個人的には思います。